車コーティングした車を洗車機で洗ってはいけない理由!
目次
車のメンテナンスには、様々な物が有りますが、手軽にできるものと言えば、「洗車」では無いでしょうか?
天気の良い日に、愛車を洗うと非常に気持ちが良いですし、休みの日には必ず洗車するという方もいらっしゃると思います。
洗車の方法も、「手洗い洗車」や「洗車機」などこだわりを持っている方も多いと思いますが、洗車機のメリットは、「短時間で車がキレイになる」ため時間の無い時などは、とても重宝します。
しかし、気になるのは「ボディの洗車傷」だと思います。
昔から「洗車機で洗うとキズが付く」と聞きますが、それは今でも変わらないのでしょうか?
この記事では、「洗車機」について詳しく解説した内容になっています。
- 車コーティングした車は洗車機で洗っていいの?
- 洗車機で洗うデメリットは?
上記のような方は、ぜひ最後までお読み頂ければと思います。
車コーティングした車を洗車機で洗ってはいけない理由は?
カー用品店等でコーティングを薦められたり、様々な専門店もあるため、興味がある方も多いと思います。
コーティングには、利点が多く有るのですが洗車機で洗ってはいけないと言われています。
ここでは、「コーティングについて」と「洗車機で洗ってはいけない理由」を解説します。
コーティングとワックスは別物
コーティングは、分子結合による強靭な被膜でボディを保護します。
種類により持続期間は変わりますが、約1年から3年や長くて5年程度と、持続期間が長い点が魅力です。
またガラス系の物なら、天候や熱、薬品等にも強く、酸化が原因による劣化も起こしにくいのが特徴です。
一方、ワックスの主な成分は油とロウで、ボディの塗装面に施工し、ツヤや水ハジキを実感できます。
ワックスの種類も多く、様々な物から選べて施工も手軽にできる点が魅力です。
しかし、ワックスによる被膜はあまり強くなく、雨や洗車が原因で簡単に被膜が剥がれてしまう弱点があります。
また、油脂分が流れてロウが残ると、水垢の原因にもなります。
耐熱性も高くなく蒸発してしまうため、持続期間も1ヵ月程度と短いです。
車コーティングには車の艶や輝きを維持できる等のメリットがある
車の塗装は、紫外線やオゾン、酸性雨、排気ガス等によってダメージを受け劣化し色褪せていきます。
コーティングには、様々な種類が存在しますが塗装の上にコーティング被膜を作ることによって、これら劣化の原因から塗装を保護する機能があります。
また、施工前にはしっかりと下処理を行うため、キレイな塗装面に施工することで車の艶や輝きを維持できます。
他には、撥水や親水による水滴の防止の効果も期待できます。
ちなみに撥水とは、ボディ上で水滴が水玉状になり転がり落ちていく状態を言い親水とは、ボディ上で水滴が水玉状にはならずに水膜で流れる状態を表します。
また、塗装の上にコーティング被膜が作られているので、汚れが簡単に落ちやすくなり手入れが楽になる等のメリットがあるのです。
車コーティングした車は手洗い洗車がベスト
コーティングの効果を持続させるためには、洗車やメンテナンスが大切です。
メンテナンスは、定期的に施工業者にて行う場合が多いため時期をしっかりと確認しておきましょう。
洗車の時期に関しても、汚れが気になったら洗車することで、コーティングの効果を持続できます。
洗車は手洗い洗車がベストです。
車コーティングした車を洗車機で洗うと細かい傷がつく
最近の洗車機のブラシは、昔のような固いブラシではありませんが、ボディの塗装面を擦るため、細かいキズが入りやすいです。
正確にはブラシ自体が原因ではなく、高圧洗浄機やスポンジ等を使った事前洗いが不十分で、ボディに残っている汚れがブラシに擦られ、キズがつきやすいのです。
また、数多くの車を洗車しているブラシには、砂埃等の汚れが付着していますのでそのブラシで擦られ、キズがつく場合もあります。
ブラシで擦られることによって、コーティング被膜にキズが入ったり、被膜が剝がれ塗装面に傷が入ってしまうのです。
さらに、キズに汚れなどが付着することによって、全体的にくすんだような見た目になってしまいます。
車コーティングした車を洗車機で洗うと撥水性能や親水性能が落ちてしまう
コーティング施工車を洗車機で洗ってしまうと、コーティング被膜が擦られ摩耗し薄くなってしまいます。
コーティング被膜が摩耗すると本来の撥水性能や親水性能が落ちてしまいます。
撥水効果や親水効果は時間と共に、徐々に薄れていきますが、通常よりも早く劣化を進めてしまう恐れがあります。
車コーティングした車を洗車機で洗うとワックスによって劣化する
洗車機のワックスが原因で、コーティング膜の劣化や汚れを引き起こします。
ワックスは油に近い性質なので、コーティング被膜に付着すると紫外線などによって劣化したり、油に近いので汚れなども付着しやすくなります。
また、洗車機のブラシにワックスの油が付着している場合があるため注意が必要です。
洗車機で洗うと傷がつくの?
洗車機での洗車は、とても便利ですが昔から「キズがつく」と言われています。
そのため、「洗車は手洗いのみ」と徹底している方もいます。
自分の愛車にキズがつくと、とても悲しいですがここでは、「洗車機で洗うことによってキズがつく」原因を解説します。
洗車機の進化により昔よりキズつきにくくなっている
「洗車機はキズがつく」と言われるのは、昔のブラシのイメージが原因です。
昔のブラシは、「ナイロン」や「プラスチック」が主流だったので当然ボディを擦った際に、キズがつきやすかったのです。
現在の主流は、「布」や「スポンジ」のため昔ほどキズがつくリスクが減っています。
また、ブラシを使わないタイプも登場し、キズつきにくい対策が進歩しています。
洗車機に入る前の汚れ落としが不十分
洗車前の汚れ落としが十分ではない場合、いくらブラシが進化してもキズがついてしまう可能性が高くなります。
高圧洗浄機やスポンジなどで丁寧な「予備洗い」を行うことで、洗車機でのキズのリスクを減らすことができます。
前の車の汚れがブラシに残っている場合もある
洗車前に愛車の汚れを落としても、ブラシに汚れが残ったままだとキズがついてしまう場合があります。
例えば、直前に洗車機を使った車が予備洗いもせずに、泥や汚れがついたまま洗車している事もあります。
洗車機には洗車が終わると、その都度ブラシが回転して「ブラシの汚れを落とす」機能がありますが、それでも汚れが落ちきらない可能性があります。
洗車機の種類はどういうものがあるの?
コイン洗車場やガソリンスタンドなどに、洗車機が設置されていますが洗車機にも種類が存在します。
またメリット、デメリットやブラシにも種類があります。
門型洗車機
洗車機本体に操作パネルがあり車から降りて洗車コースなどを選択し、洗車中は車外で待つ必要があります。
メリットは、車から降りるため、空き時間を有効に使えます。
デメリットは、洗車終了まで車から降りて待たなければならない事です。
ドライブスルー洗車機
車に乗ったまま洗車機に入るのが、ドライブスルー洗車機です。
洗車入口(ゲート)に操作パネルがあり車から降りることなく、洗車の工程が完了できます。
門型(全自動)洗車機同様、洗車が終わったら車を移動させ、車を拭き上げます。
メリットは、乗車状態で洗車が完了できる。
デメリットは、車から降りないため車の装備品を失念しやすい事です。
高圧洗車機
高圧洗車機は、洗車から拭き上げまで、全て自分で行う必要があります。
自分で洗うため、洗車機のブラシでは洗えない部分もキレイにできます。
メリットは、自身で洗車するため細部まで洗えます。
デメリットは、洗車道具を準備する必要がある事と、手間がかかってしまう事です。
ナイロンブラシ
現在、ナイロンブラシの洗車機は少なくなりましたが、古い洗車機は注意が必要です。
ブラシが硬く洗浄能力は高い反面、車にキズが残りやすいです。
布ブラシ
現在主流なのは布ブラシの洗車機です。
キズがつきにくく事前洗いを行うことで、さらにキズを予防できます。
スポンジブラシ
スポンジブラシも、現在主流のタイプです。
スポンジのため、キズはつきにくく事前洗いを実施することで、キズを防ぐ事が可能ですし、ブラシの届かない所もキレイに仕上がります。
ノンブラシ
ブラシを使わずに、高圧水を利用して泥や汚れを落とす洗車機です。
ブラシを使わないので、コーティングを施工した車でも洗う事が車できます。
ブラシでボディを擦る事が無いため洗車キズは、かなり抑えられますが、水圧だけでは泥や汚れが落ちきらない事もあるため、事前洗いを実施することでキレイに仕上がります。
洗車機で洗うメリットは?
洗車機は安く簡単に使えるため、様々なメリットがあります。
ここでは洗車機のメリットについて解説します。
短時間で洗車できる
短い時間で洗車が終わるため、時間を有効に使えます。
当然、洗車後には自身で水滴を拭き上げる必要がありますが、さほど時間はかかりません。
手洗いよりも料金が安い
洗車機の場合、洗車コースによりますが500円~1000円ほどの料金で、洗車をすることができます。
また、様々なコースがありますが、それでも手洗い洗車を依頼するよりも格段に安く洗車することが可能です。
自身で手洗い洗車をする場合、当然ですが洗車用具を買わなければなりません。
ホームセンターやカー用品店で購入する場合でも、それなりの料金がかかります。
業者やガソリンスタンドで手洗い洗車依頼すると、3000~5000円ほどの料金になり、コースによっては、さらに高額になる場合もあります。
労力が少ない
洗車機を使うと、労力が少なく済むのもメリットと言えます。
自身で手洗い洗車をする場合、時間がかかりますが、その上ワックスをかけるとなると、さらに時間が必要になります。
洗車機であれば洗車コースを選択することによって、時間や労力かけずにキレイに車が仕上がります。
洗車機で洗うデメリットは?
便利な洗車機ですが、デメリットも存在します。
ここでは洗車機のデメリットについて解説します。
ブラシが届かない部分はキレイにならない
今の洗車機は性能が良くなり、感度の高いセンサーの搭載やブラシの改良によって、より細部まで洗浄することが可能になりました。
それでも、ブラシが当たる部分までしか洗えないので、ミラーやワイパー部分、ボンネットの隙間や下回り、タイヤやホイールなどはしっかりと洗えてないことが多いです。
傷がつく可能性がある
ブラシの進化によって傷がつきにくくなっていますが、回転するブラシで擦るため、汚れなどがボディに付着している場合に細かいキズがついてしまうことがあります。
洗車機へ入れる前に、ボディの予備洗いを行い汚れを落とすことで傷をつきにくくできますが、気になる方は手洗いの方が良いでしょう。
不注意によって車の部品が壊れることがある
これはデメリットではなく、自身の不注意によって車の部品を壊してしまう場合があります。
洗車時には、サイドミラーを格納したり、アンテナの固定や取り外しなどブラシが当たることによって壊れてしまう可能性のあるものは事前に養生が必要です。
洗車機の案内や指示に従って適切な処置をしないと、車の部品などが壊れる原因となります。
しかしこれは洗車機に入る前に確認することで防ぐことができるので、必ず確認しましょう。
洗車で出来るだけ傷をつけないようにする方法は?
洗車機の進化によって、洗車傷はつきにくくなりましたがいくつかのポイントを注意することで、さらに傷を防ぐことができます。
ここでは、洗車機と手洗い洗車で出来るだけ傷をつけないようにする方法を解説します。
ブラシ材質の確認
洗車機によってブラシの材質は違いますが、現在では傷が付きやすいナイロンブラシ等の硬いものを使う洗車機は減少しました。
しかし、現在も稼働している場合もあるため洗車機を使う前に確認しましょう。
洗車前に高圧洗浄機で汚れを落とす
洗車前に高圧洗浄機を使うことで、ある程度の汚れは落とすことができます。
見た目では、それほど車が汚れていないように見えても実際には傷の原因となるものが付着しているので、しっかり洗い流すことによって、傷を予防できます。
キレイな水やスポンジを使って事前洗いをする
ガソリンスタンドなどの洗車場には、事前洗い用のバケツやスポンジが設置してある店も多いです。
不特定多数の方が使用するため、大体の場合でバケツの水は汚れていてスポンジにも泥や小石がついていることがあります。
当然、そのような状態でスポンジで予備洗いするとボディに傷をつけてしまいます。
洗車前にスポンジで汚れを落とす事ができるため、大変便利ですが、バケツの水やスポンジの状態には注意が必要です。
前の車の状態を確認する
自身の車の汚れだけではなく、前の車の汚れがひどい場合にも注意が必要です。
洗車機のブラシに、前の車の汚れが残っている場合には自身の車に傷がつく可能性があります。
自分の車を予備洗いでキレイにしても、傷がつく恐れがあるため並び直すのも1つの方法です。
自身で手洗い洗車する場合は炎天下は避ける
洗車機は傷がつくリスクがあるため、自身で手洗い洗車をする方も多いと思います。
もちろん洗車機よりは傷つきにくいのは事実ですが、手洗い洗車でも間違った洗車方法をすると洗車機よりも傷がついてしまう可能性があります。
洗車機と同様に、高圧洗浄機で汚れを落とし常にキレイな水とスポンジを使用し丁寧に洗浄することが重要です。
また、天気の良い日には洗車をしたくなりますが、注意が必要で、拭き残しの水滴などが、蒸発の際に塗装にも影響を残します。
洗車傷がついてしまった時の対処法は?
洗車機や手洗い洗車で、十分に注意していても洗車傷は避けられない事が多いです。
愛車のボディに傷がつくとショックですが洗車傷の場合、深い傷ではないためコンパウンドを使用し、ポリッシュすれば比較的簡単に傷を目立たなくすることができます。
コンパウンドとは
傷がついてしまった場合、目立たなくする手段としてコンパウンドの使用が挙げられます。
コンパウンドとは研磨剤のことで、ボディの塗装面を研磨することで傷を目立たなくする化学研磨剤のことをいいます。
あくまでも目立たなくするのであって、傷の深さにより消せない傷もありますので注意しましょう。
コンパウンドの使い方
コンパウンドを使う前の準備として、マスキングテープなどで研磨する範囲を囲みましょう。
コンパウンドは、ゴムやプラスチックなどに付着すると落ちにくいため養生することによって、余計な所にコンパウンドが付着することを防げます。
次にスポンジを水で濡らし、磨きます。
これはコンパウンドでボディを磨くと摩擦熱が発生するため、塗装面を傷めないようにするためです。
スポンジにコンパウンドをつけ、キズ周辺を磨きコンパウンドがまんべんなくいきわたるようにしましょう。
傷を磨く時のポイントは、縦や横など直線的にスポンジを動かしていきます。
円を描くように磨くとムラになったり、円状に跡が付くので注意が必要です。
磨き終わったらコンパウンドを、きちんと布で拭き取ります。
ただ、この手作業の方法ですと余計に傷をつけてしまったり、ムラになってしまったり
するリスクも有りますので、プロショップに依頼して専用の機械でポリッシュしてもらう事をおすすめ致します。
まとめ
手軽にできる洗車に、こだわりを持っている方も多いと思います。
手軽にできますが、しっかり注意点をおさえることで洗車傷を防ぐ事ができます。
車がキレイになると、気持ちがいいですし車への愛着も湧いてきますね。