輸入車の車検について|費用相場から安くする方法まで解説

アウディ車検点検

輸入車を所有していると、車検のたびに気になるのが費用の高さですよね。
国産車に比べて費用が高くなる傾向があり、ディーラーに出すと想像以上の金額になってしまうことも。
輸入車の車検費用はどのくらいが相場なのか、なぜ高いのか、そしてどこで受ければ費用を抑えられるのか、初めて輸入車の車検を迎える方にとっては不安なことばかりかもしれません。

外車と国産車では車検制度そのものは同じですが、部品代や整備費用の面で違いが出やすいです。
輸入車の車検をどこで受けるべきか、ディーラーと車検専門店ではどう違うのか、社外部品を使っても大丈夫なのかなど、知っておきたいポイントはたくさんあります。

この記事では、輸入車の車検に関する基本知識から費用を安くする実践的な方法まで、詳しく解説していきます。
メーカー別の費用相場や、見積もり比較のコツ、早期予約でお得になる方法など、すぐに使える情報をお届けしますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。

  • 輸入車の車検費用の相場と国産車との違い
  • 輸入車の車検が高くなりやすい具体的な理由
  • OBD検査など最新の車検制度への対応
  • ディーラーや車検専門店など依頼先の選び方

輸入車の車検に関する基本知識

輸入車の車検について理解を深めるために、まずは基本的な知識から押さえていきましょう。
費用の相場や国産車との違い、最新のOBD検査、どこで受けるべきかなど、車検を受ける前に知っておきたい情報をまとめています。

輸入車の車検費用と相場

ベンツの車検点検

輸入車の車検費用は、車両重量や依頼先、車の状態によって大きく変わりますが、一般的な相場としては10万円から20万円程度を見込んでおくと安心です。

ただし、これはあくまで基本的な費用の目安です。
車の状態によっては部品交換が必要になり、追加で数万円から数十万円かかるケースもあります。
特に5年目以降の2回目の車検では、消耗品の交換が重なって費用が上がりやすい傾向にあります。

費用は車種、年式、走行距離、整備の範囲で大きく変わります。
ここで示す相場はあくまで一般的な目安として捉えてください。
正確な費用については、事前に見積もりを取得するのが安心です。

費用の内訳を理解しよう

輸入車の車検費用でも、大きく分けて3つの項目から構成されています。

費用区分主な内容変動のしやすさ
法定費用重量税、自賠責保険、検査手数料など低い(条件で差は出る)
車検基本料金点検基本料、検査料など業者により異なる
追加整備費用交換部品、工賃、調整作業など高い(車の状態と方針次第)

①法定費用(どこで受けても基本的に同額)

  • 自動車重量税:車両重量や経過年数により異なります
  • 自賠責保険料:24ヶ月分の保険料
  • 印紙代:検査手数料

②車検基本料金(業者により異なる傾向)

  • ディーラー:高めに設定される傾向
  • 輸入車専門工場:中程度の設定が多い
  • 一般整備工場:比較的抑えられる傾向

③追加整備費用(車の状態により変動)

  • 部品交換代+作業工賃:数万円~数十万円と幅があります

輸入車の車検が高い理由とは

輸入車の車検が国産車より高額になりやすいのには、いくつかの理由があります。
単に「外車だから高い」というわけではなく、構造的・技術的な違いが費用に影響している面があります。

1. 車両重量が重い傾向

欧州車は剛性や安全性を重視して設計されているため、車体が厚く重いのが特徴です。
自動車重量税は車両重量によって決まるため、重い車ほど税額が高くなります。
重量区分の境界付近の車両では、わずかな差で税額が変わることもあります。

2. 専門的な技術と工具が必要

輸入車の整備には、メーカー専用の診断機が必要になるケースがあります。
例えば、メルセデス・ベンツには「XENTRY」、BMWには「ISTA」といった専用のスキャンツールがあり、これらの設備投資コストが車検費用に反映されることがあります。
また、特殊な工具や整備士の研修コストも必要になるため、基本料金に影響する場合があります。

3. 部品代が高額になりやすい

輸入車の部品は海外からの輸送費が上乗せされるため、国産車より高額になる傾向があります。
在庫管理コストや純正部品の品質基準も、価格に影響していると考えられます。

4. 整備時間が長くなることがある

国産車とは構造や設計思想が異なる場合があるため、分解・組立に時間がかかることがあり、その分工賃も高くなる傾向があります。車種や整備内容によっては、預かり期間が長めになるケースもあります。

5. 部品交換頻度が高い傾向

欧州車は定期的な部品交換を前提に設計されているケースが多く、国産車に比べて消耗品の交換サイクルが短い傾向にあります。
特にブレーキローターやゴムパーツなどは、日本の高温多湿な環境では劣化が早く、車検のたびに交換が必要になることもあります。

電気系統のトラブルに注意
輸入車は日本の気候に最適化されていない場合があるため、高温多湿な環境で電気系統が故障しやすいという指摘があります。
診断と修理には専用機器が必要になることが多く、費用も高額になりがちです。

外車と国産車の車検の違い

よくある誤解ですが、車検制度そのものは輸入車も国産車も基本的に同一です
点検項目、合格基準、有効期間すべて同じで、輸入車だからといって特別な検査項目や手続きはありません。

制度は同じでも実態には違いがある

車検制度は同じでも、実際の整備内容や費用面では違いが出やすいです。

項目輸入車国産車
部品代海外からの輸送費上乗せで高額な傾向国内流通で比較的安価
部品調達時間数日~場合により長期間かかるケースあり即日~数日で調達可能なケースが多い
設計思想定期的な部品交換を前提にした設計が多い壊れにくさ・長寿命を重視する傾向
診断機器メーカー専用機器が必要なケースあり汎用機器で対応可能なケースが多い
整備難度専門知識・特殊工具が必要なケースあり一般的な工具・知識で対応しやすい

所要時間の違い

国産車の場合、車検専門店なら短時間で完了することも多いですが、輸入車は状況により時間がかかるケースがあります
部品の取り寄せが必要な場合は、さらに日数を要することもあるため、余裕を持ったスケジュールで予約することをおすすめします。

輸入車の車検でOBD検査

OBD検査は、車両のコンピュータ(OBD)に記録された故障コード等を検査用スキャンツールで確認する検査です。
輸入車は電子制御が複雑なモデルも多いため、警告灯の点灯や故障コードの記録状況によっては、車検前に点検・修理が必要になることがあります。

輸入車への適用時期と対象条件

輸入車のOBD検査は、すべての輸入車が一律に対象ではありません。
対象かどうかは段階的に拡大されており、目安としては「新しめの(フルモデルチェンジ後の)車両」から対象になりやすい傾向があります。
最終的には、車検証の記載と型式情報で判断するのが確実です。

  • 実施開始:輸入車は2025年10月1日以降の車検から順次実施されます。
  • 対象の考え方:目安として2022年10月1日以降に型式指定を受けた新型車(フルモデルチェンジ車)から段階的に対象となります。
  • 対象車の見分け方:対象車は車検証(電子車検証を含む)の備考欄「OBD検査対象」等の記載があります。

対象かどうかの確認方法

  1. 車検証の備考欄を確認
    まずは備考欄に「OBD検査対象」等の記載があるかをチェックします。
  2. さらに確実にするなら「対象車型式一覧」で照合
    国が公開している「OBD検査対象車型式一覧」で、ご自身の型式が掲載されているか確認します(一覧は更新されます)。
  3. 不明な場合は整備工場に確認(最短)
    予約時に「車検証の備考欄の記載」(可能なら型式も)を伝えて、OBD検査の対象可否と当日の対応可否を確認すると確実です。

車検前に見ておきたいポイント

  • メーター内の警告灯が点灯していないか
  • バッテリーが弱っていないか(電圧低下でエラーが出る場合があります)
  • 直近で気になる症状(アイドリング不安定、振動、異音など)がないか

警告灯が点灯している場合や、エラーが頻発している場合は、車検直前ではなく早めに点検しておくと、当日の手戻りや追加費用を抑えやすくなります。

輸入車の車検はどこで受けるべきか

輸入車の車検を受けられる場所は、大きく分けて以下の選択肢があります。
それぞれメリット・デメリットがあるので、自分の優先順位に合わせて選ぶことが大切です。

選択肢1:正規ディーラー

品質と安心感を最優先するなら、正規ディーラーが選択肢になります
メーカー研修を受けた整備士が最新の専用診断機を使って点検するため、技術力は高いレベルにあります。

ただし、費用は高額になる傾向があります。
代車が利用できることが多い反面、預かり期間は状況により長めになることもあります。

選択肢2:輸入車専門整備工場

ディーラー並みの技術力がありながら、費用はディーラーより抑えられる傾向がある、バランスの取れた選択肢です。
輸入車専用の診断機を完備しているところも多く、純正部品だけでなくOEM部品やリビルト部品からも選択できる柔軟性があります。

複数メーカーに対応している工場も多いですが、技術力や設備は工場によって差があるため、事前の確認が重要になります。

選択肢3:一般整備工場

費用を抑えたい場合は、一般整備工場も選択肢に入ります。
基本料金が比較的抑えられており、短時間で完了する店舗もあります。

ただし、すべての車検専門店が輸入車に対応しているわけではないため、事前確認が必須です。
最低限の整備のみとなるため、故障箇所によっては対応できない場合もあります。
当社は輸入車の車検や修理等もやっておりますので、お気軽にお問合せ下さい。

輸入車対応の確認方法
車検専門店やカー用品店に依頼する場合は、事前に「輸入車対応可能か」「専用診断機があるか」を必ず確認しましょう。
店舗によって対応力に差があります。

ディーラー車検のメリット

正規ディーラーでの車検には、費用が高い分のメリットがあります。
特に以下のような場合は、ディーラー車検を検討する価値が高いです。

メーカー直伝の専門性

ディーラーの整備士は、メーカーから直接研修を受けた専門家です。
最新モデルの情報やリコール情報もいち早く入手できるため、車種特有のトラブルにも対応しやすい傾向にあります。

純正部品使用でメーカー保証が継続

ディーラーでは純正部品のみを使用するため、新車購入時のメーカー保証が継続されます。
保証期間内の車であれば、万が一のトラブル時も保証対応が受けられる可能性があるため安心です。

最新の専用診断機を完備

メルセデス・ベンツのXENTRY、BMWのISTAなど、メーカー純正の診断機を使用できるのはディーラーならではの強みです。
電子制御が複雑な最新モデルでも、確実な診断が可能です。

予防整備の提案

ディーラーでは、車検に合格するだけでなく、次回車検までのトラブルを未然に防ぐための予防整備も提案してくれる傾向があります。
整備後の確認も入念に行うため、安心感は他の業者と比べて高いと言えます。

ディーラー車検がおすすめのケース
・新車または保証期間内の車を所有している
・高年式車や走行距離が多い車
・品質と安心感を何より優先したい
・費用よりも長く安全に乗り続けることを重視

輸入車の車検を安くするには?

ベンツのエンジンオイル点検

輸入車の車検費用は高額になりがちですが、工夫次第で抑えることができます。
ここでは、すぐに実践できる節約テクニックを具体的に紹介していきます。

見積もり比較で費用を抑える

輸入車の車検で費用を抑える最も確実な方法は、何社か見積もりを取って比較することです。
同じ車でも、業者によって数万円から十数万円の差が出ることもあります。

最低2社以上から見積もりを

見積もりは最低でも2社以上から取ることをおすすめします。
できれば、ディーラー、輸入車専門工場、一般整備工場というように、異なるタイプの業者を組み合わせると比較しやすいです。

合計金額だけでなく内訳を確認

見積もりを比較する際は、合計金額だけでなく、内訳の詳細を必ずチェックしましょう。
以下のポイントに注目すると良いです。

  • 法定費用は正しく計上されているか
  • どの部品の交換が含まれているか
  • 作業工賃は適正か
  • 不明瞭な項目がないか

見積もりで確認したいこと
・交換が必要な理由が説明されているか
・部品代と工賃が分けて記載されているか
・優先順位(安全に直結する項目が先か)が整理されているか

見積もり時期は早めに

車検満了日の1~2ヶ月前には見積もりを開始するのがベストです。
部品の取り寄せが必要な場合でも余裕を持って対応でき、早期予約割引も利用できる可能性があります。

見積もり比較のコツ
見積もり内容で不明な点があれば、遠慮せず質問しましょう。
「なぜこの部品交換が必要なのか」「交換しなかった場合のリスクは何か」を明確に説明してくれる業者は信頼できます。

社外部品を賢く使う

輸入車の車検費用を抑える上で効果的なのが、純正部品ではなく社外部品を使用することです。
ただし、どんな部品でも社外品にすれば良いというわけではなく、適切な使い分けが重要です。

OEM部品とは

OEM部品は、自動車メーカーの下請け業者が製造した部品で、純正部品と同形状・同性能でありながら価格は抑えられているのが特徴です。
品質面でも信頼性が高く、安心して使用できます。

リビルト部品でコストダウン

リビルト部品は中古部品を分解・洗浄し、消耗品を交換して再組立したもので、純正品より低価格で入手できる傾向があります。
特にエンジン、ミッション、エンジン補器類などの高額部品で効果的です。

社外部品が向いている箇所

  • ブレーキパッド・ローター
  • エアフィルター
  • ワイパーブレード
  • バッテリー
  • オイル関連

純正部品を選ぶべき箇所

一方で、エンジン本体やトランスミッションなどの基幹部品、電子制御に関わる重要部品は、純正部品を選んだ方が安心です。
特に保証期間内の車両では、純正部品を使用しないと保証が効かなくなる可能性があります。

費用を抑えること自体は大事ですが、ブレーキやタイヤなど安全に直結する部分は後回しにしないのが安心です。

早期予約でお得に

車検の早期予約は、費用を抑えるだけでなく、スケジュールにも余裕が生まれる賢い方法です。
多くの業者が早期予約割引を実施しているため、活用しない手はありません。

2ヶ月前からの予約がおすすめ

車検満了日の2ヶ月前から予約を開始すると、以下のメリットがあります。

  • 早期予約割引が適用される可能性がある
  • 希望日時の予約が取りやすい
  • 部品取り寄せが必要でも余裕を持って対応できる
  • 複数業者の見積もり比較に十分な時間が取れる

満了日前の受検について

車検は満了日の一定期間前から受検できます。
満了日以前に受検すれば次回の満了日はそのまま維持されるため、早めに受けても損はしません。

繁忙期を避けるのもポイント
年度末などは車検の繁忙期となり、予約が取りにくくなる傾向があります。
可能であれば、繁忙期を避けて予約すると、よりスムーズに対応してもらえます。

まとめ:輸入車の車検で押さえるべきポイント

最後に、輸入車の車検を受ける際に必ず押さえておきたい重要なポイントをまとめます。
これらを知っているかどうかで、車検の満足度が大きく変わってきます。

事前点検・見積もりは必須

車検満了日の1~2ヶ月前には事前点検を受けましょう
輸入車は部品の取り寄せに時間がかかることがあるため、早めの行動が重要です。
見積もり内容に不明点があれば必ず質問し、納得した上で依頼することが大切です。

追加整備が発生しやすい箇所を把握

輸入車で特に追加整備費用が発生しやすいのは以下の箇所です。

  • ブレーキパッド+ローター:輸入車はローターも摩耗させる設計のケースが多く、両方交換が必要な場合がある
  • 電気系統:湿気・高温に弱く故障しやすい傾向。専用診断機が必要なケースあり
  • ゴムブッシュ:国産車より摩耗しやすい設計で、定期交換が前提のケースがある
  • LEDランプ:一部が切れるとユニットごと交換で高額になることも

専用診断機の有無を確認

輸入車の車検では、メーカー専用のスキャンツール(診断機)が必要になるケースがあります。
この機器がないと、電子制御関連の点検・整備が行えない場合があります。
業者選びの際は、対応する診断機を保有しているかを必ず確認しましょう。

保証との関係を理解する

新車購入時のメーカー保証を継続したい場合は、ディーラー車検が確実です。
一方、車検専門店や整備工場では独自の保証を提供していることが多いため、保証内容を確認して選ぶと良いでしょう。

日頃のメンテナンスで車検費用を抑える

車検時の整備費用を抑えるには、日頃からこまめにメンテナンスすることが重要です。
ワイパーゴム、エアフィルター、オイル、バッテリーなど、簡単な交換は早めに対応することで、車検時の負担を減らせます。

輸入車の車検について
輸入車の車検は、国産車より費用が高くなる傾向にありますが、適切な業者選びと事前準備でコストを抑えることができます。
複数業者からの見積もり比較、社外部品の活用、早期予約など、この記事で紹介した方法を組み合わせることで、品質を維持しながら賢く車検を受けることが可能です。

上部へスクロール